Photography by THINGMEDIA.Inc
Interviewed on June 2019
セミナーイベントの企画・運営にも注力しており、2005年に始まったWeb制作者向けのセミナー「CSS Nite」は、延べ7万人が参加する人気イベントです。また、代表取締役の鷹野雅弘さんは積極的に執筆活動をおこない、『10倍ラクするIllustrator仕事術』(共著、技術評論社)など、ロングセラーの書籍が多数あります。
使った後の効果

文賢で文章の完成度を上げたいと思った。
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Akaki
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今回は、株式会社スイッチ 代表取締役の鷹野さんにインタビューさせていただきます。
株式会社スイッチは設立から20年以上、PC上で印刷物のデータを制作するDTP系制作やWeb制作をおこなっていると聞きました。
鷹野さんご自身は現在、どういったお仕事をされているのでしょうか? -
Takano
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僕のメインの仕事は、制作の現場で得たノウハウを、講演や執筆活動を通じて皆さんに伝えることです。
たとえば、テクニカルライターとして、これまでに30冊くらい本を書かせてもらっています。 -
Akaki
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30冊・・・!すごいですね!!
鷹野さんは『10倍ラクするIllustrator仕事術』などのロングセラーを生み出していらっしゃいますよね。
文章を書くにあたって、どんなことを大切にされているのでしょうか。 -
Takano
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僕が文章を書くうえで大切にしているのは、「トーン」をしっかりと意識することですね。
トーンは「やわらかさ」と言ってもいいと思います。たとえば、文章を書くときは文章全体を視覚的にとらえて、トーンに違和感がないかをチェックするようにしています。
PCで文章を書いていると、つい漢字が多くなってしまうことがあります。
そうなると、文章が硬くなってしまい、読者の脳に負担をかけてしまうんです。
ですから、読者の方が心地よく読み進められるように、漢字を気持ち減らして文章をやわらかくするように気をつけています。もちろん、自分の文章を届けたい方がそのトーンを好むかどうかも大事なので、自分らしさを保ちながら、読者層に合わせて少しずつトーンを変えるように意識しています。
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Akaki
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読者の方への細やかな気配りを感じます・・・!
ちなみに、文賢はどういったきっかけで導入してくださったのでしょうか?
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Takano
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文賢をプロデュースしている株式会社ウェブライダー代表の松尾さんが、文賢についてFacebookでシェアしているのを見たのが導入のきっかけです。
松尾さんは言葉に対してすごく真摯に向き合っているという印象があるんです。
その松尾さんが精魂込めて作っているツールだということを知り、使ってみたいと即導入を決めました。それと、文賢に期待したのは、自分以外の「視点」を得ることです。
人は「自分が作ったものは正しい」というバイアスがかかった状態で自分の文章を読みます。
すると、自分の目を通したチェックだけでは、何度読み返してもミスが残ってしまうんですよね。
だから、文章を書くときは、さまざまな視点をもってチェックしておきたいと考えているんです。これまで他の校正ツールを利用していたのですが、それらのツールと文賢を併用することで、文章のクオリティが上がると考え、導入しました。
結果として、文章の精度が上がったと思います。ちなみに、文賢は「音声読み上げ」の機能が付いている点も魅力ですね。
僕は文章をチェックする際は、目だけでなく耳でもチェックしたほうが良いと思っています。
目では気づけないようなリズムの悪さや誤字脱字が、音になるとハッキリとわかることがあるので、この機能はありがたいですね。

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Akaki
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実際に文賢を導入してみて、鷹野さん自身にどんな変化が生まれましたか?
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Takano
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文賢の中にある「文章表現」を見るようにしてから、自分の文章に奥行きが生まれた気がします。
僕が書く文章は基本的にテクニカルライティングが多いので、文学的な表現や作家性はあまり必要とされていないんです。
そのため、これまではエモーショナルな要素を排除した文章を書くことが多くありました。
それが結果的に、文学的な表現への苦手意識を生み出していたんです。でも、文賢を使うことで、エモーショナルで文学的な表現への苦手意識は減っていきました。
文賢の中にある「文章表現」を使うかどうかは別として、多彩な表現を知っておくことはできる。
そうすることで、文章の表現力が上がります。なので、時間があるときは「文章表現」のフレーズを眺めて、「こういうときには、こういうメタファーが使えるのか」と考えるようにしています。
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Akaki
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文章表現を日常的に見ていただけて、本当にうれしいです。
現在、「文章表現」は3,500以上ありますが、今後はもっと数を増やして、ユーザーの皆さんの心の機微を表現する「表現辞典」のような存在になれればと思っています。続いてお聞かせください。
文賢を導入してよかったことはありますか? -
Takano
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そうですね。
「自分を俯瞰できる」ということでしょうか。僕は昔から、あらゆる場面で「もし僕の尊敬する人がここにいたら、何を言うかな?」と考えるようにしています。
文賢に関しては、文賢の画面の中から松尾さんが出てくるイメージなんです。
そして、「松尾さんなら、この文章を読んだらこう思うだろうな」というような想像を与えてくれます。文章をチェックしているときに、松尾さんや文賢チームの皆さんという「人」の存在を感じることで、独りよがりにならず、自分のアウトプットをより客観的に見られるようになったと思います。

いつどんなときも言葉の「品」を大事にしたい。
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Akaki
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ここまでお話させていただくなかで、鷹野さんは読者の方に寄り添いながら、すごく大切に言葉を紡いで編んでいらっしゃるんだなと思いました。
鷹野さんにとって、「言葉」とはどういうものでしょうか? -
Takano
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僕にとって言葉は、自分を形作るものですね。
言葉は人とコミュニケーションをとるためのツールです。
その一方で、自分のステート(状態)を決めるものでもあるんじゃないかと思っているんです。たとえば、最近日本語で「クソ○○」という言葉を見聞きするのが当たり前になっていますよね。
あの言葉、自分は「品」がない言葉だと思っていて、絶対に使わないようにしています。
自分の子供が使っていてもすぐに叱ります。また、「どうせ」という言葉も後ろ向きな表現ですので、使わないようにしています。
そういったルールを自分に課しているのも、「名は体を表す」と思っているからです。
「品」のない言葉を発すると、自分にとって良くない影響があると思っているんです。
だから、いつどんなときも、言葉の品を大事にしたいですね。 -
Akaki
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言葉の「品」。
私も大切にしていきたいと思いました。それでは最後に、文賢へのメッセージをお願いいたします。
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Takano
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文賢は木のように育っていくサービスだと思っています。
たとえば、僕が「こんな機能が欲しい」と松尾さんに伝えたら、「それはすぐに実装します!」「それはすぐには実装できませんが、前向きに検討します!」と答えてくださるんです。
しかも、その意見が自分の予想を超えた形で実現するとワクワクします。
ユーザーの声をしっかりと反映してくれる、そこに好感がもてます。 -
Akaki
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ありがとうございます!
開発チームに伝えて、よりユーザー目線のツールにしていきたいと思います。
鷹野さん、本日は本当にありがとうございました! -
Takano
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こちらこそ、ありがとうございました。

人を想うこと
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