Interviewed on Jan.2020
今回は、プレスとして活躍されている薗(その)さまに、文賢を導入した経緯や活用方法についてお話を伺いました。
洗練されたデザインと、子どものいる暮らしに役立つ機能を盛り込んだアイテムは、出産祝いなどのギフトとして人気を集めています。
使った後の効果
表現の「ゆれ」をなくしたいと思い、文賢の導入を決めた。
- Matsuo
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本日は、株式会社Yomのプレスを担当されている薗(その)さんにお話を伺います。
Yomさんは、ベビーやキッズのためのギフトブランド「MARLMARL(マールマール)」や、家族のためのユニセックスブランド「MATO by MARLMARL」などを運営されています。
『まあるいスタイ(よだれかけ)』は、出産祝いなどのギフトとして、非常に人気がありますよね。今回は、小売業をはじめ、さまざまな事業を展開されているYomさんがどのように文賢を使っていらっしゃるのかを伺いたく、インタビューさせていただくことになりました。
まずは、Yomさんが文賢を導入したきっかけを教えてください。
- Sono
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文賢を知ったきっかけは、実際に文賢を使っている企業さんからの紹介です。
弊社が創業した当初からお世話になっている株式会社アクシスさんから、「文賢が便利ですよ」という話を聞いて、ぜひ使ってみたいと思ったんです。
- Matsuo
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ありがとうございます。
文賢のどんなところに魅力を感じてくださったのでしょうか。 - Sono
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「辞書機能」を使って表記ゆれを確認できることに、一番の魅力を感じました。
実はちょうど今、社内でブランドのフィロソフィー(哲学)を見直しているタイミングだったんです。
その中で、「そもそもブランドとは何か?」と考えたときに、ブランドとは「世界観」であり、その世界観を守るためには「一貫性」が必要だということがわかりました。
一つひとつの言葉が統一した世界観を描き続けることで、それらの言葉が積み重なった結果、一貫性が生まれるのだと思います。
だからこそ、一貫性を守るためには、言葉を慎重に選び、発信する必要があると考えました。たとえば、「子ども」の表記について。
「子ども」と書く人もいるし、「子供」と書く人もいるし、「こども」と書く人もいますよね。
でも、私たちは「子ども」の表記で揺れるわけにはいかない。
なぜなら、「子ども」「子供」「こども」、それぞれの言葉において伝えたい世界観が異なってくるからです。
一般的にはどの表記も間違っているわけではありませんが、Yomだからこその世界観を伝える上では「子ども」という表記に統一しています。
そういった言葉の細部へのこだわりが商品へのこだわりにも反映されてくると考えています。そのような考えのもと、あらゆる場所での表記ゆれを減らしたいと思ったとき、文賢の存在を知りました。
文賢は、ブランドを大切にする企業が待ちわびていたツールだと思います。
- Matsuo
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とても嬉しいお言葉をいただき、ありがとうございます!
ブランドを築いていくうえで、言葉のゆれをなくすことは非常に重要ですよね。
言葉のゆれがなくなることで、メンバーの思考のゆれもなくなり、それが結果的にブランドをより強く育てるのだと思います。
それぞれのメンバーがもっている知見を共有したい。
- Matsuo
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Yomさんが文賢を使用しはじめてから1か月ほど経ちますね。
(※2020年1月時点)
どのように文賢をお使いいただいているのでしょうか。 - Sono
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主にニュースページやプレスリリースの文章を文賢にかけています。
文賢を導入するまでは、プレスメンバーが書いた文章を校正担当が確認していたのですが、それに加えて、文賢でも確認するようになりました。
人の目のチェックだけでなく、ツールでのチェックも加わったので、より安心して情報を発信できるようになったと感じています。また、「推敲支援」機能や「校閲支援」機能に出てくる補足説明を読んで、「そうなんだ!」と気づきをもらうことも多いです。
- Matsuo
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ありがとうございます。
おっしゃるとおり、文賢の一番の強みは「その文章を改善すべき理由」を「補足説明」で教えてくれることなんです。
この「補足説明」がとても役に立つというお声をいただくことが増えています。
- Matsuo
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たとえば、先ほど話題にでた「子ども」という言葉の表記方法には、さまざまな意見があります。
「供」という漢字には「仕える」「神様にそなえる」という意味があるため、「子供」という漢字表記を避けるケースがあったり、そもそもそう考えること自体、考えすぎだという意見もあったりします。
さらには、国連総会では「子どもの権利条約」という表記が使われていた流れで、新聞やWebメディアなどでは「子ども」と表記するケースが増えています。
とはいえ、「子供」も「子ども」も表記的には間違いではないんです。大事なのは、表記を選ぶ上で、「なぜその表記にしたのか?」という理由を考えておくことだと思っています。
表記を選んだ理由をしっかり説明できることで、「言葉の本来の意味を理解した上で、あえて使っている」という文脈が生まれ、言葉を巡るトラブルを防ぐことができます。 - Sono
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ちなみに、このインタビュー中に質問してしまい恐縮なんですが、文賢では弊社のルールにあわせて辞書をカスタマイズできますか?
文賢の辞書に関してはまだ使いこなせていないので、これから積極的に使いたいと思っています。
- Matsuo
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はい、文賢の辞書はかなり細かくカスタマイズできます。
Yomさんの表記ルールを文賢に登録していただくことで、Yomさん仕様の辞書をおつくりいただけます。文賢では、目的にあわせて辞書を「複数」つくることができるんです。
ブランディングにおいて、表記の統一は大切ですが、何らかの事情で特定のドキュメントだけは別の表記ルールを用いたいときがあるかもしれません。
そのときは、それぞれのドキュメント用に辞書を複数用意していただけます。たとえば、弊社ウェブライダーでは、自社で運営している『美味しいワイン』や『美味い居酒屋』といったメディア別の辞書を用意し、それぞれのメディアのライターに使ってもらっています。
- Matsuo
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細かく機能をお伝えすると、このインタビューがとても長くなってしまうので(笑)、一部の辞書機能をお伝えすると・・・。
「フリールール」という登録機能を使えば、特定の言葉を使ったときに、「この言葉の場合は、●●の言葉に変更してください」といった指摘を出すことができます。
そして文賢の辞書は皆で編集できるので、社内での言葉遣いがアップデートされるたびに、誰か気付いた人が率先して辞書をブラッシュアップできるようになっています。 - Sono
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それは便利ですね!
実はYomでは、「子どもの安全」や「性差別」に関わる表現にアンテナを張っています。
万が一、私たちが使う言葉で傷つく人が現れないよう、言葉遣いには細心の注意を払っているんです。
また、ファミリーやカップルの在り方が多様化しているので、メンバーの一人ひとりが日々の業務の中で視点を集め、適切な言葉選びを模索しています。
そういった模索の中で、私たちの言葉遣いがアップデートされるタイミングで辞書も更新できるのはとても便利ですね。
一人ひとりが言葉を学び、自分の頭で考える。
- Sono
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現在は、プレスリリースの表記チェックで文賢を使用しているのですが、今後は他の場面でも文賢を活用していけたらいいなと考えています。
- Matsuo
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ありがとうございます!
具体的に、どのような場面で文賢を使いたいとお考えでしょうか? - Sono
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Yomでは、全国に店舗を展開しており、販売員一人ひとりの言葉遣いにもこだわっていきたいと思っています。
なので、将来的には、お客さまへのメール対応や新人教育のために、各店舗にも文賢を展開できたらいいなと思います。適切な言葉選びは、その人の立場や状況によっても変わってくるので、一概に正解を決めることは難しいと思います。
だからこそ、一人ひとりが言葉を大切に選ぶことが大事で、文賢はその言葉選びをアシストしてくれると思っています。
言葉が変われば接客も変わります。
Yomならではの接客を大切にするためにも、文賢を実店舗で使っていきたいです。 - Matsuo
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ありがとうございます!
とても素敵ですね。
実店舗で使っていただけると、私たちもうれしいです。
接客でも文賢を用いる、目からウロコの使い方です。 - Sono
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接客の現場こそ、一つひとつの言葉を大切に発信しなければならない場面が多いと思うんです。
たとえば、お店を出ていくお客さまに声をかけるときに、「またご来店ください」と「またお立ち寄りください」、どちらの言葉をかけるべきか。
どちらも「またお店に来てください」ということを伝えたいのですが、双方の間には、微妙なニュアンスの違いがあります。
そういう、細かいニュアンスの違いまでを考えて言葉を扱うことで、ブランドは育っていくと思います。
Yomで働く全員が、そういったことを考えながら言葉を使っていく、そんな会社を目指していきたいです。 - Matsuo
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素晴らしいお考えですね・・・!
薗さん、本日は本当にありがとうございました!
- Sono
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こちらこそ、ありがとうございました!
人を想うこと
法人・個人の方々に導入いただいています。
※各社/サービスのロゴは許可をいただいた上で掲載しています。